Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
寒水徒渉の難
よしテントがあったところで誰もくれはしないから重くもこれを持って行くがよい。それでないと途中で死んでしまうような事が起るであろうという注意から、麦焦しの粉とバタと乾葡萄を多分にくれたです。そういう物が殖えたものですからちょうど十貫匁余の荷物になったです。その時の重いことと言ったら堪らなかった。けれども仕方がない。漸うの事でそれを背負い出立したです。なかなか重い荷物を背負って坂を下るというのは足の疲れるもので、漸く教えられた川端に着いた時はちょうど十一時頃でござりましたから、そこで麦粉を喰いましてそれから自分の穿いて居る履を脱ぎ股引も取ってしまいずっと裾を上まで捲り上げて、かねて川の深さは尋ねて置きましたから浅そうな所へ飛び込んだ。
寒水徒渉の難 ところがびっくりするほど冷たい水で自分の身が切られたかと思うほどの感じに打たれたから一遍に後戻りして飛び上った。こう冷たくては堪らない。一町半もあるこの冷たい川を渡ってはあるいは川の中で死んでしまうかも知れないと暫く考えて居りましたが、もうその冷たさがずっと身体に廻って参りまして少し震え気味になった。こりゃいけない、どうしようか知らんと考えて居るとふと思い付いた。