Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
山中の花の都
山中の花の都 主従五人、私はギャア・ラマから買った白馬に乗って出掛けました。なかなか良い馬で、嶮岨な坂でもほとんど人が手足で登り駆けるかのごとくうまく進みました。ちょうど三月初めっ方にカトマンズを出て山の中を西北に進み一日坂を登ってはまた一日降るというような都合で、里程およそ八十五里、十日の日数を経てポカラという山間の都会に着きました。ポカラという所はネパール山中では甚だ美しい都会であたかも日本の山水明媚なる中に別荘が沢山建ててあるかのごとくに見えます。竹の林に花の山、新緑鬱茂して居るその上に、魚尾雪峯より流れ来る水は都会の周囲を流れて遠く山間に流れ去るという。私が通った中ではネパール第一の美しい都会でありますが、その水の色は米の洗汁のような色です。これは多分山間の土を溶かして来るのでございましょう。この都会はネパール国中で一番物価の安い所で、米などはごく安いのは二十五銭で四升位、普通二升五合位、それに準じて物も総て安い。物産は銅で製した器具類。私はテントを拵える必要がありますので六日ばかり逗留しましたが、二十五ルピー(一ルピーは六十七銭)で中で煮炊の出来る位の広さのテントが出来ました。