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Japanische Klassiker mit Furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme

Aozora Bunko

兵士の気概

シナ兵の中には痩せた青い顔をして居る奴が随分多い。チベット兵士にはそんなのは少ないがしかし気概は持って居らない。これは大方収入が少なくて活計向に心を艱ますからであろうと思われる。これらの気概の沮喪した兵士に比すると壮士坊主の方が余程えらい。彼らは妻はなし子はなし、少しも顧るところがないから実に勇気凜然として、誰をも恐れないという勢いを持って居る。その点においては確かに壮士坊主の方が頼むに足るです。どうもこれらの兵士は戦争の時分には余り間に合わぬだろうと思う。

一番どういう事の働きをするかといえば、まず戦争が起れば乱暴狼藉を働いて、内地人の財産を分捕りする位の事でとても国の役には立たない。これは畢竟妻帯に原因するので、兵士としては妻帯する程勇気を沮喪するものはないです。チベット人は最も情緒の力に富んで居って妻子を想うの情も深いです。妻子のある兵士はまず合戦の間に合わぬといってよいでしょう。この点においては情緒には欠けて居るところがあるけれども、チベット中でカムの国の人間は

天然的兵士 というてよい。一切の人民は皆兵士であるというてよい。その婦人も婦人というよりもむしろ女丈夫的兵士であるというも過言でない。