Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
未来の悪事の懺悔
するとそこで面白い話を聞いたです。それは向うの釈迦牟尼如来といわれる雪峰チーセに対して礼拝をして居る人がある。その人はいわゆる強盗の本場であるカムの人です。様子を見るに実に獰悪なまた豪壮な姿であって眼眦なども恐ろしい奴ですから、強盗本場の中でも一段勝れた悪徒であろうと思われたです。その悪徒が大きな声で懺悔をして居る
未来の悪事の懺悔 その懺悔のおかしさと言ったらないです。なぜならばおよそ懺悔というものは自分のこれまでした罪業の悪い事を知って其罪を悔いどうかこれを免してくれろ、これから後は悪い事しないというのが一体の主義である。しかるにその人らのして居る懺悔は実に奇態で私も聞いて驚いたです。その後ある人に聞きますればカムの人がそういう懺悔をするのは当り前である。誰でもその通りやって居るという。だから私は実に驚いた。それはどういう訳かというとこういって居るのです。
ああ、カン・リンボチェよ。釈迦牟尼仏よ、三世十方の諸仏菩薩よ。私がこれまで幾人かの人を殺し、あまたの物品を奪い、人の女房を盗み、人と喧嘩口論をして人をぶん撲った種々の大罪悪を此坂で確かに懺悔しました。