Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
余程旨い物
元来チベットでは秋の末になりますとすべて家畜類を殺して肉を貯えて置きますので、その肉は乾肉にするのです。チベットは寒国でございますからその肉を干して置いたところで別段腐るということもない。その乾肉の旨いことはチベット人のいうところに依るとこれほど旨い物はないという。ある人などは夏になって乾肉がなくなったというて大いに心配して居ったのをその後私はたびたび見ました。そうですから
余程旨い物 と見えるです。そういう旨い肉を拵えるために秋の末に沢山殺すので、秋は家畜を殺すに大変好い時期であるそうです。なぜならば夏の間すっかり家畜類が良い草を沢山喰ってその肉が充分肥ったその時に殺して乾肉にするのですから非常に旨いという話なんです。しかし自分の部落とかあるいはテントの辺で殺してはよくないというのでわざわざこの三軒家まで連れて来てこの近辺の住民が殺すのだそうです。一人一軒の分を殺すのでなく一村のを集めてそこで殺して居るのです。
ちょうどその日に殺した数を尋ねますと今日は羊と山羊が二百五、六十疋、それからヤクが三十五疋、その内二十疋だけ殺してまだ後に十五疋ばかり残って居ったです。