Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
元旦の読経
けれども私はその日はことさら早く午前三時頃に起きて東の方に向い例年のごとく
元旦の読経 を始めた。それはこの仏教の規定として我が大日本帝国今上皇帝陛下の万歳万万歳を祝願すると同時に、皇后陛下ならびに皇太子殿下の万歳万万歳を祝願して皇国の御威光がますます万国に輝かんことを深く願うというのがつまり我が仏教の世間門に対する主義ですから、その主義を確実に実行するためにどのような山の中に居っても、それは必ず一月一日になれば東方に対い読経礼拝して祝願するのでございます。その祝願を終って一首の歌が出来ました。
チベットの高野に光る初日影
あづまの君の御稜威とぞ思ふ
其村で一月五日まで経を読み、その翌日出立してオーミという村まで三里ばかり進んで其村に泊りました。その村のお寺にスン・チュン・ドルマ(物言う解脱母)という菩薩が居るので、その姿は三尺ばかり、非常に綺麗なもので、いかにも物を言うたような、今でも物を言いそうにあるのです。チベット人の説にはかつて本当に物を言ったことがあるとしてあるのです。その寺の僧侶に頼まれてまた二日経を読んでやりますと、なかなか沢山な布施物をくれました。