Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
壮士坊主の奇粧
壮士坊主の奇粧 そういう悪い事をするのは壮士坊主に最も多いのですが、壮士坊主というのはすっかり頭を剃って居るのもあり、顳の毛を奴のような具合に四寸も五寸も伸ばして居るのもある。で其毛を下に垂らして吊鬚のような具合に見せて居るのです。しかしそれを厳しい僧官に見付けられますとその顳に生えて居るところの毛を引抜かれてしまう。一時に沢山の毛を抜くから血が出るです。誠に酷たらしい有様が見えて居るけれども当人はかえって平気です。いな、そういう風にしていかにも勇気凜乎たる有様を人に示すのであるという。
しかしなるべく僧官に見付からないように、本堂などに来る時分にはその毛をくるっと耳に巻いて居る奴もあれば、顔一面に鍋炭とバタを塗付けて毛のあるのを分らん様に隠して居る奴もあるです。ちょっと見るとお化けのようですが毎日そんな者を見て居るとまた何ともなくなってしまう。そんな事までして少しばかりの毛を蓄えて置くのはどういう訳かというと、それが壮士坊主仲間では非常に意気だ粋だといって羨まれるからです。なお厭な事はこういう厳粛の法会の時に当ってとにかく金を沢山貰えるものですから、貧乏な壮士坊主の常としてうまい肉を余計喰う奴もありまた小僧を慕う壮士坊主もある。