Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
その様子が実に面白い。しかしその人が行ってしまうとお経の声はまた変じてたちまち鼻唄となるので、祈祷などという考えは毛頭壮士坊主の心の中にはないようです。
けれども学者の僧侶に至ってはおのずから遣り方が違う。いずれも熱心に問答をやって居る。これはもう博士になる一世一代の試験をする大問答ですから、われ劣らじと一生懸命に問答をやるです。この時はセラ大学一ヵ寺でやるのでなく、三大学の僧侶、三大学の僧侶の中でも最も学識有る人間が、今日いよいよ博士になるという人に対して問答を仕掛けるのです。その答者は即ち二十年間雪中通夜の問答の苦しみを積み重ね鍛え来ったところの、いわゆる問答的学問をその時に発表して大いに三大学の間に名声を轟し、そうして同じ博士になるにしても自分が第一等の博士になろうという考えをもってその問者に答えて居るその勢いは、獅子と虎とが戦うかのごとき有様でなかなか愉快です。
一方は陥穽に入れようとして問いかける。一方はその陥穽の底から引繰返すような答をする。なかなかその手段の劇しいことは想像の及ぶところでない。しかして三大学の堂々たる博士、学者達はその周囲を取り巻いていちいち批評を加えるばかりでない。