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Japanische Klassiker mit Furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme

Aozora Bunko

嫌疑者を救う方法

どうも愚民というものは正当の事を正当に信ぜずかえって不思議として信ずる。それらもチベット人の癖です。誠の事を誠に言いもし信じもすれば、人の害にもならず自分の損にもならず後々までも円満にこの事が成就する訳ですけれども、チベット人は誠の事をわざわざ枉げて言いもし信じもする弊がありますので誠に困った国民です。けだし真実の事実をわざわざ枉げて不思議の事にして信仰したいのが愚民の癖と見える。哀れな者であります。そういう事を聞いて見ますと私がじっとして居る訳にはいかない。どうか

嫌疑者を救う方法 を運らさなければならぬ。まず前大蔵大臣はあるいは獄屋に入れられたようにもありまたそうでもないようで分らない。どうせそういう疑いの端緒を見出された上は、これまで私と関係のあった事を発見されてあるいは奇禍を買われるような事があるかも知れない。それはあるべき筈で、前大蔵大臣はなかなか切って廻すという質で随分敵も持って居る方ですから、その敵の奴があるいは仇を加える事に奔走するに違いない。だから実に危ない。

殊に自分のために一方ならぬ骨を折ってくれたツァ・ルンバ及びセラ大学における教師、保証人らが縲絏の苦を受けて居るということを聞いては、私は枕を高うして寝ることが出来ない程苦しんだです。