Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
まず長官に心事を語る
」「現今は幾分か利益のあるような姿を顕わして居るけれども、将来はもちろんチベット国そのもののために危険であります」というと「チベット政府はなぜ同じ人種、同じ教えの強大なる貴国に拠らぬのであろうか。」「チベット政府には従来我が日本の名さえ知って居る者が甚だ少ない。だからその考えのここに出でぬのは当り前の事であります」というと長官は大いに歎じて「チベット政府が現今の世界の事情に通ぜぬには驚かざるを得ない」といって居られたです。
まず長官に心事を語る そこで私は話の端緒を改め「私がこのたび貴国へ参りました目的に二つあります。一つは私に関係した事についてチベット国において一大疑獄事件が進行しつつあるという事を聞きましたが、それを貴大官らの力によって救済せられん事を歎願するためであります。その次第は私がラサを出てから一ヵ月も経たないうちに、私の日本人であるということがほぼ露顕したについて、私を通過せしめたニャートンの税関長が自分の責を免れるために、チベット政府へ、私を英国の国事探偵であると告げました。それがためにチベット政府は非常の疑いを増して、無辜の知人を獄に下し大いに呵責拷問して居るということです。