Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
漸くの事で止りましたが、その時に出た血がどれだけあったかその辺は真っ赤になって血が沢山溜って居りました。どうしてこんなに沢山血を吐いたものか知らんと、自分ながらびっくりして顔も青くなって帰って来ますとギャル・プンの長者が、あなたの顔が大変青いがどうしたのかという。その次第を告げますと、そりゃあなた何だ、シナの人などがこの辺に出て来るとどうもこの辺は息気(空気の稀薄な事を知らぬゆえ)が悪いもんだから血を吐くということを聞いて居る。それには良い薬があるからといって薬をくれたです。
そこで私も経験ある老人に教えられて始めて肺病でない、成程空気の稀薄な土地を長く旅行したためにこういう害に遇うたのかと漸く安心致しました。けれどもまた三日ほど経ってまた血を吐いたです。今度は大分少なかった。で、その老人のいうにはもう二度やればそんなに血を吐く気遣いはあるまいといいましたが、成程そうと見えてその後はもちろんラサ府に居る時も一度も血を吐かなかったです。その筈です。この辺は海面を抜くこと一万五千尺の高さでラサ府は一万二千尺ですからラサ府で血を吐くというような事は始めからない訳です。