Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
ともかく旅行中に良い友達を得たのですから私も心に嬉しく互いにいろいろの事を話しながら参りましたが、私の喜ぶに拘わらずその人は少し私に対して不快の念を持ちしかもその不快はその後だんだん深くなって来たようでした。その不快の原因は何かというと昨夜私がチベット文典の大綱を説明した一事にあるです。その人は学者自慢でありながらチベットの文法を知らない。そこでその人のいいますには文法のようなものを知ったところが本当の仏教の意味を知らなくては何にもならない。つまり馬鹿の物知りというようなものであるというその素振といい言い様といい、どうも私に対して少し嫉妬心を持って居るように見えたからよい程に扱って置きました。
その日は大きな山を一つ踰え前後七里ばかり歩いてある沼原地に泊ってやはりその夜も文法の講義をしました。その翌五日もやはりその坊さんと一緒に砂原を行きました。この坊さんはラサ府に着いてからも大層難儀して全く喰物がなくなって困った時分に私はあべこべに大分の物がありましたから、その人に対し救えるだけの事をして幾分の助けをしたのであります。それは後の事ですがさて道中いろいろ面白い仏教の話が出て来ました末彼は私の素性を探ろうということに掛かったです。