Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
だからまあチベットの厳冬の夜、ごく寒い時分どうしてこの室内で過すことが出来たろうかと思うて、そういう人のところへ病気などを診に行くと思わず涙がこぼれて薬代を取るどころではない。金をやって来たい位の感覚が起ります。これが下流僧侶の生活の有様である。
そうですからこの僧侶らは「ゲ」のない時分にはほとんど食物を得ることが出来ないで、折々は三、四日も喰わずに居ることがある。けれども二十銭なり三十銭なりの「ゲ」を貰うことが出来るとさっそくラサ府まで一里半あるところを、ひだるい腹をかかえて麦焦しを買いに行くです。買うてじきに帰って来れば大いによろしいですが、事によると余り腹が減ってたまらないので煮出屋へ飛び込んで、そのもらって来た「ゲ」のすべてを費うて饂飩や何かを喰っちまうから、また腹が減って喰物がなくって二、三日も喰うことが出来ない。すると今度はいよいよどこかへ貰いに出かけるというような可哀そうな有様を私は折々目撃した。そういう場合には自分の出来るだけの金を遣ったり何かします。それで修学僧侶などは私に対して大いに敬意を表し、仕舞には途で遇ってもなかなか私の顔など見て歩く者がない位になりました。