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Japanische Klassiker mit Furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme

Aozora Bunko

もちろん前にも見ない事はないけれどもその日は殊に閑暇で心も自から閑でしたからそういう事にもよく気が付く。

で大臣に「どうもヤクの殺されるのも大きなものでございますな」といいますと、大臣は「どうも可哀そうなものだ」といいながら暫く歩いて行くと、その高塀の門口があって内を見るとヤクが殺されるために三十疋ばかり繋がれて居る。で向うの方に一つ縛ってあっていよいよ今殺すという有様である。ところがラサ府では殺す度にお経の本を頭に載せてありがたい事を聞かして遣るということもない。なぜならばラサ府でヤクを殺し羊を殺す者は仏教徒ではない。シナ人の回回教徒です。それが皆屠者である。だから彼の回回教徒らはヤクに引導を渡さないですぐに首を切り落してしまう。その殺すところを友達の大きなヤクが恐ろしそうな眼をして見て居る。

実にその哀れな様を少しの間立って眺めて居りますと、大臣のいうにはこういう有様を見るとどうも肉は喰えない。誠に肉を喰うのは罪が深いように思われるけれども、いかにも我々凡夫は馬鹿な者で家に帰ると自分の食卓の前に肉がないと何にも喉へ通らない。この可哀そうな事を打ち忘れて喰うのだから、実に我々は羅苦叉鬼の子孫に違いないといって懺悔しつつ話があった。