Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
実に不潔なものです。
私はシナの不潔をしばしば耳にしましたけれど、恐らく糞の中、糞の田圃を堂々たる都の道路として歩くようなそれほど不潔な所はあるまいだろうと思います。もちろんラサ府には糞食い犬が沢山居りますけれども、なかなかその犬だけでは喰い切れない。犬も糞の新しいのは悦んで喰いますけれども古いのは喰わない。だから古い奴が沢山残って行く勘定になるのです。屎尿が沢山ある道の傍に井があってその井から水を汲み出して呑むというのですから、随分衛生上にはこれほど悪い事はあるまいかと思われるけれども、しかしそれ程衛生には害になって居らない。
これは確かに害になるでしょうが一体ラサ府の気候は実によい。冬は余程寒いけれども日本の北海道よりは楽であるです。夜は氷点以下に降りますけれども昼は華氏の四十度あるいは五十度位の間にあるです。夏は八十度以上に越したことはない。ですからその気候のよい事といったら、私が旅行した中また聞いて居る中では第一等の地である。そこでこの不潔な市街、汚穢極まる人民、年中垢の中に塗れて居る人間もそんなに病気を受けないのだろうと思います。これらは大臣と共に廻道を廻りあるいはラサ府を散歩した時に浮かんだ事であります。