Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme

Aozora Bunko

第五の関門を出ず

第五の関門を出ず 出立しました。ニャートン城は図面にもある通りなかなか立派な城であります。ニャートン駅を出てちょっと降ると川がある。二間余の小橋を渡り四、五間行くと、ちょっと一軒家があってそこにシナ兵士が居る。そのシナ兵にピンビタンから貰って来たシナ文字の通行券を渡して行くので、其書にはこの二人の通行を許せという文句が書いてあるのです。それからだんだん山に登って行くと、雨はどしどし降り坂は峻しいが、しかしこの辺の道は大分によく出来て居る。チベット国の境界になってるところで全く英領ではない。今ニャートンに居る英人はチベットの土地を借りて住んで居るような訳です。

雨を冒して非常に樹の生え茂って居る急な坂を二里ばかり登ると闇くなった。例のごとく下僕は呟き出した。「何もチーキャブの家へ泊らないでも外に泊る所は沢山ある。この雨の降るのにわざわざ出て来たってどこにも泊る所はあるもんか。荷が重くて動けやしない」とぶつぶついって居る。「それじゃあおれが半分助けてやるから」といっても、道の中へ坐り込んで動かんです。ようやく宥め宥めちょうど八時頃まで歩いたが、その一軒家の所まではまだ二里もあるといってなかなか歩かない。