Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
病気ようやく平癒
その夜は別に苦しみという事はないけれどもやはり足も手も麻痺してしまって感覚のない事は以前の通りであります。その夜自分は観念に入って病の基礎となるべく遠ざかるような風に心を用いて居りました。ちょうどその状態を他からいえばほとんど正気の沙汰ではないような風に見えて居ったろうと思われる。
病気ようやく平癒 で三日ばかりは非常に苦しみましたが、ドクトルが余程骨を折ってくれたものか三日ばかり経つと大分手足に感覚のある事を覚えて来た。だんだんよくなって来まして八日の日には少し手を動かす事が出来るようになった。それから何にしても電報で故郷へ知らしてやりたいと思いましたけれども、電報を三文字かけるにダージリンから日本まで三十七ルピー掛るという。そんなに沢山な金はもはや持って居らん。いろいろ払いを済ましてしまったあとで僅か二ルピーしか残って居らん。博士に借りるといったところがどうもそう自由に行かないような点もありまして、とうとう電報を出す事が出来なかった。
どうかまあ筆の廻わる範囲においてここまで帰ったという事を知らしてやりたいというので、故郷の肥下徳十郎氏に宛てて手紙を出しました。