Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
たので大いに心を慰めました。
日本に帰ったところがヒマラヤ山で修行して居る心算で帰ればよい。日本の社会の中にはヒマラヤ山中に居る悪神よりも恐ろしい悪魔が居るかも知れない。またその陥穽は雪山の谷間よりも酷いものがあるであろうけれども、そういう修羅の巷へ仏法修行に行くと思えばよいと決心致しました。その歌は
日の本に匂ふ旭日はヒマラヤの
峰を照せる光なりけり
仏日の光輝は至らぬ隈なく宇宙に遍満して居りますから、いずれの世界に行っても修行の出来ぬ道場はない、日本も我が修行の道場であると観ずれば別段苦しむにも及ばないと諦め、五月十九日に門司港を経て同月二十日に神戸に着きました。汽船の上から桟橋の上を眺めますと、出立の時に涙をもって送られたところの親友、信者の方々は喜びの涙をもって無言の裡に真実の情を湛え、懇ろに私を迎えてくれました。余りの嬉しさに暫くは互いに物を言うことが出来ませんでした。