Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme

Aozora Bunko

こりゃうまいものだ。これから人に逢うことが出来るであろうと思ってだんだん進んで参りますと大きなる川の端に一つの黒いテントがある。早速そこへ向って参りまして私はこういう者であるから一夜の宿りを乞いますといって頼みますと誠に快く泊めてくれた。その人たちもやはり巡礼者であって伴の人が五人、その中女が二人で男子が三人、その男子は皆兄弟で一人の女は兄の嫁、一人は娘、で私は安心しました。こういう女連れのある巡礼者は大抵人を殺さぬ者であるということを聞いて居りましたからまず大丈夫と思いました。

けれどもその人たちは強盗本場の国から出て来たのです。その本場というのはどこかというとカムの近所でダム・ギャショの人であるということを聞きましたから少しく懸念も起りました。何故ならばその辺の諺にも

人殺さねば食を得ず、寺廻らねば罪消えず。人殺しつつ寺廻りつつ、人殺しつつ寺廻りつつ、進め進め

そういう諺がある国の人でなかなか女だって人を殺すこと位は羊を斬るよりも平気にして居る位の気風でありますから容易に油断は出来ない訳です。けれどももうそこに着いた以上は虎口に入ったようなものですから逃げ出そうたって到底駄目だ。