Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
暫くすると忘れてしまって「いやこの間のことはあなたの言うのも少しは道理があるようだ。だんだん考えて見ると私の主張が間違って居ったようだ。まあ講義をやろうじゃないか」というてむこうから折れて来ます。「それじゃあお願い申します」というてまた講義を聴きます。
ある時などは無着菩薩の論部の講義を聞いていました。その間博士のいわるるには「もはやこの菩薩の言うところより上に仏法はない」と断言しました。「いやそれは間違って居る。この菩薩は実に有難いけれども龍樹菩薩の主張された中道論には及ばない」といってだんだんその訳を説明しますと仕舞には「どうもチベット仏教に侮辱を加えた。なぜならばチベットでは無着菩薩を非常に尊ぶ。そりゃむろん龍樹菩薩も同じく尊んで居るけれども無着菩薩の仏法が低いというのは確かにあなたはチベット仏教に侮辱を加えたのである。そういう悪魔はぶん擲る」というて前にあるレクシン(経帙の締木)を取り左の手に私の胸倉を捉まえて私の頭顱をめがけてぶん擲ろうとしたです。
その時は私は大いに声を発して笑いました。するとその笑い声の奇態なるに驚いてレクシンを少し横にやったですけれども私の胸倉はやはり捉えて放さなかった。