Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
ところがこのツァーランの寺の住職でニェンダクという方が私の馬を見て非常に欲しがりました。この人は種々の事情に通じて大酒を飲む人でありますから、こういう人に要らざる口を利かすのもどうかと思って馬をやってしまいました。で、お経か何か礼にくれるものがあるならば貰いたいといいますと、喜んで(〔紺紙金泥の〕)経文四帙とサッキャア・パンジットの拵えたチベット語の仏教辞典(筆記物)とその外二、三の書物をくれました。およそこれらの書物を金に見積りますと六百ルピー位のものはありましょう。これは私がツァーランに居る間常に愛読して居った書物です。ちょうど三十三年の三月十日チベット暦の二月十一日にツァーランを出立することになりました。
私がツァーランに居る間に全く酒を罷めさした者が十五人、それからこの村では煙草の葉を噛んでその辛い汁を吸い込むことが盛んに行われて居りますが、私が宗教上から説き付けて罷めさした者が三十人ばかりありました。それはいずれも私が病気を診察をして薬を与えた人々で、その薬代の代りに禁酒禁煙の約束を貰うたのでございます。一年も居りましたのでこの村で私を知合にならぬ者は一人もございませぬ。