Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
という内規を拵えて私に示された。その時に私は「これじゃあ私は居ることは出来ませんが、これから私は食費その他の入費を出し寺の用事も今迄通り働きますからただパーリ語だけの弟子として教えてくれませぬか」といったところがそれはいけないという話であった。
その時分に興然師が熱心に私に説かれた事は「そんな大乗教などを信じてチベットへ行くなんという雲を掴むような話よりかここに一つ確実な事がある。それはまずセイロンに行って真実の仏教を学ぶことである。学べば仏教の本旨が分るから大乗教云々など言うては居られはしない。私の弟子として行きさえすれば船賃も出るしまた修学の入費も出来る訳だからそういう風にして行くが宜かろう。お前たちがどの位骨を折っても外国で学ぶ金が完全に出来るものじゃない」といってしきりに勧められたのです。時に私は「たといどれだけお金を戴きどういう結構な目に遇いましたところが、私が日本国家に必要なりと信ずる大乗教の主義を棄ててあなたの信ずる小乗教に従うことは出来ません。今日まで教えを受けたのは有難うございますけれどもそれはただ語学上の教えを受けただけでその主義に至っては始めから教えを受けたのでないからこれは全くお断りを致します」