Japanische Klassiker mit Furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lesen Sie チベット旅行記 (チベットりょこうき) von 河口 慧海 (かわぐちえかい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 531.520 Zeichen · 1042 Bildschirme
といって私は乞食をやりました。
ところが「こういう所だから別段何もないがお茶とパンでもあればようござりますが」といって、パン二切とお茶を一杯下すった。けれども腹はなかなか癒えない。なおその喰っただけが食物を渇望する動機になったものかぐうぐう腹が鳴って仕方がない。その上求むることも出来ませず「これから歩くのも非常に困難ですから馬車をどうかして戴きたい。賃銭は払いますから」といいますと「それはむつかしい話だ」とお二人とも困って居られたですが、御相談の上「その位の事はまさか疑いもすまいから」といってようやく馬車を一輛世話してくれました。その賃銀は私の情を憐んで下すったのか取られなかったです。
ステーションへ来たのは昼の一時頃でございましたが夜の十時過ぎにならなければ汽車が出ない。その間ステーションで茫然と待って居らなければならぬ。腹は減るし目的は達せず凡夫という者はこんなつまらぬ考えをするものかと思うような愚痴も実は心の中に浮びました。この儘ネパールへ行くことも出来ない。まずカルカッタに帰ってネパールに行く手続きをしなくちゃあならぬからまたおめおめとカルカッタに引返して来た。