Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
と、どっかと坐ってしまって、うれし泣きに、泣き出した。
静かなのは――依然として親鸞のいる――奥の一室であった。
勅使の一行が通ってきた北国の駅路には、綸旨下向のうわさが、当然、人々の耳目からひろがった。そして、念仏門の栄えが謳歌された。
愚禿親鸞言上
のお請状の一通をおさめて、勅使の岡崎中納言の一行は、その翌日、すぐ帰洛の途についた。
やがて、そのよろこびのうちに、建暦二年の初春は来たのであった。
――こういう新春を迎えようとは、親鸞をはじめ、誰も予測していない年であった。
二
赦免の御綸旨をおうけしたからには、いずれ近いうちに都へご帰洛なさることであろう――
弟子の人々は、そう臆測していた、もちろん、親鸞のこころにも、慕郷のおもいは燃えていた。
(玉日が生きていたら)彼は、妻に一言、このよろこびを聞かせたかった。
添う日までは、お互いにあらゆる苦患と闘い、添うての後は、身も心もやすらぐ間もなく流別して、そして、離れたままこの世を去ってしまった薄命なあの妻に――また、次には、
(月輪の舅御殿にも)と、思った。
かの人はどうして在るか。都の様はいかに。
さて――こういうよろこびに遭えば親鸞も凡夫である。