Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
九
「臆病者っ、答えをせぬか。寿童冠者が勢いに怯じて、音も出さぬとみえる。――皆の者、石を抛れっ、石を抛れっ」声がやむとすぐ、ばらばらっと、石つぶてが、館の廂や、縁に落ちてくる。一つは、宗業の肩を打った。
「なんじゃ、あの業態は?」介は、睨めつけて、
「おのれ」と、口走った。そして太刀の反りを打たせて、
「おうっ、たった今、出会うてやるほどに、そこ、うごくなっ」
九
血相を変えて、介が、出て行こうとする様子に、宗業は驚いて、彼の太刀の鞘をとらえた。
「これっ、どこへ参る」
「あの悪口がお耳には入りませぬか。最前は、十八公麿様にお怪我をさせてはならぬと、じっと怺えて、お館の内へ逃げこんでは参りましたものの、もう堪忍はなりませぬ。介は、斬って出て、斬りまくってくれまする」
「逆上したか、相手は、平家の侍の子じゃぞ」
「あの嘴の黄いろい小冠者までを、思いあがらせている平家の横暴さが憎うござります。素ッ首斬って、介が、斬り死にしましたら、少しは、見せしめになって、世間の人が助かりましょう」
「用もない生命を捨てるな。蠅が小癪にさわるとて、一匹二匹の蠅をたたいたら、数万の蠅がうるさいしぐさをやめるであろうか。