Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

三

外で再びいうと、

「あ、平次か」起ってきて一人が内から腐りかけている戸をがたぴしと開ける。家のうちに充満していた炉の煙は疾風のようにむうっと軒から空へ逃げて行った。

「遅かったなあ兄弟」中でごろごろしている仲間の者たちが等しくいうと、寒空に曝されてきた赤ら鼻を煤べるように炉へ向って屈みこんだ二人の手下は、

「あたりめえよ、汝たちみてえに、飲んじゃ怠けているのとは違わあ」誇るように、自分たち二人で盗んできた小銭や笄を出して、頭領の四郎のまえへ並べてみせた。

賞められるかと思って期待していると、天城四郎は眼もくれないで、

「これが仁和寺へ行った稼ぎか」

「へい、昼間仕事で、案外うまいこともできませんでしたが、それでも、撒き銭を拾ったやつの袂を切って、これだけ掻っ攫ってきたんで」

「ばか野郎っ」

呆っ気にとられた子分の顔を見すえて、四郎は酒をつがせながら、

「誰が、こんな土のついた小銭などを拾ってこいといった、仁和寺で働いてこいといったのは、今日、供養塔の棟上げをした長者が必ず寺へ大金を納めたにちがいないから、それを奪うか、または長者の親族たちが、それぞれ贅沢な持物や身装をして来ているだろうと思って汝たちにいいつけたのだ。