Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
四
「落着きなさい。……痴情の業のするところだ、醒めた後では、己れの心が、己れでもわからないほど、呆っ気ないものになってくる」
「お説教ならお寺でおしなさい。私は、坊さんは嫌いです」
「そうですか」苦笑するほかはない。範宴が、追いついてきた。
「どうした、性善坊」
「抑えました」
「ひどいことはせぬがよい」
「なに、自分で狂い廻って、泣きさけぶのです」
「お女房――」範宴は背をなでてやって、
「行きましょう」
「どこへさ」
「あなたのお宅まで、送ってあげます。風邪をひいてはなりません、着物も濡れているし……」
「死ぬ人間に、よけいなおせっかいです。かまわないで下さい」女人は救い難いものとはかねがね聞かされているところであったが、こういうものかと、範宴は、しみじみと見つめていた。
四
あさましいこの女の狂態を見るにつけて、範宴は、一昨日、鍛冶ヶ池の畔で逢った弟のことを思い出した。
弟は、あの時、池のふちで年ごろの若い娘と列んでいた。
まさか、人目にとやこういわれるほどのことではあるまいが、弟は、自分とちがって、蒲柳だし、優しいし、それに、意志がよわい。
範宴が、今度、叡山を下りてから、何よりもふかく多く心に映ったものは、「女」