Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
七
「ここばかりじゃねえ、おれの念仏嫌いを承知のくせに、亭主のいやがることを、うぬは、故意にするのだっ。さっ、きょうはもう勘弁できねえからそう思え」腹巻から鑿を抜いて、右の手にひらめかせた。
「あれっ、助けてっ――」お吉は逃げ廻った。人々も、うろたえて、
「あぶないっ、平次さん、そ、そんな乱暴なことをしないでも」
「何をいやがる」平次郎は、眼をつりあげて、自分を遮る者を睨めまわし、
「おれの女房を、おれが折檻するのだ、自体、てめえ達が、ばかなお手本を出すからよくねえ」そういって、
「やいっ」とまた、お吉の方へ、怖ろしい形相を向け直してわめくのだった。
「あれほど、いっても懲らしても、また家を留守にしやがって、こんな所へ来てよくも粋狂な真似をしてやがるな。……ははア分った。この普請場にゃ、和介の野郎が仕事にきているので、てめえは、信心にことよせて、和介の顔を見に来やがるのだろう。……いや、そうだ、そうに違えねえ」
「ま……なにをお前さん」
「いいや、てめえが、和介の奴に、妙な素振りを見せていることは、おらあとうに知っているんだ。――さもなくて、べら棒め、その日暮しの貧乏人が、駄賃も出ねえタダ働きをなんでする」