Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
八
八
「――鹿ヶ谷の坊様たちが斬られなさる」群衆は、河原へ集まった。矢来の外へもひしめいて来る。
「おお、あれじゃの」刑吏の手でひきすえられた住蓮と安楽房のすがたを遠く見て、思わず、
「な、む、あ、み、だ、ぶつ」口走ると、
「しっ……」と、傍の者が袖をひいて、
「お停止ですぞ」と注意してくれた。
「そうだった」と、民衆は口を抑えた。
「たった一声、唱名をとなえても、厳罰というお布令、あぶない、あぶない」
「弥陀のお力も、お上のご威光には、及ばぬものか」
「時じゃ、時勢じゃ――法然様さえほかのお弟子方と共に、御蟄居といううわさ。御門の前を通ると吉水の元のおもかげもなく、今日このごろは、いかめしい武士や刃物の光ばかり……」
「では、もう上人のお姿は」
「オオ拝めまいぞ。――この世では」
「何という恐ろしいことを見るものじゃ――ああ、南無阿」
「これ、気をつけなされ」
「つい、上人様のことを思うと、口から出てしまう。唖になるのも、難かしいことじゃ」そのうちに、
「アッ……」人々は足のつま先を立てて矢来へ顔を寄せた。
――見ると、あちらには、住蓮と安楽房の二人の後ろに、刃を取った刑吏が廻って、なにか、最後のことばをかけている。