Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
三
――それよりは、蓮生殿こそ」と隣にいる蓮生房の顔をのぞいた。
治承、寿永の戦いに幾多の生死の下を実際に歩いてきた熊谷次郎直実の話を、同房の人たちはよく彼の口から聞きたがった。だが、蓮生は、
「は、は、は、は」もう白髪まじりのまばらな髯の中で、坂東武者らしい大きな口をすこし開いて笑うだけだった。
いつも、こう笑うのが、彼の答えなのである。
でも今夜は、それに少し言葉をつけ加えて、
「この年になって、何の戦ばなし、お恥かしいことでおざる。てまえも、ここの上人にお目にかからぬうちは、いっぱしわれも坂東侍の強者と、大人びた豪傑気どりを持っていたものでおざったが、ひとたび、発心して、念仏門に心の駒をとめてからは、回顧のことども、すべて児戯のような心地がするのでおざった。なんといわれても、冷や汗が出申すのじゃ」といった。つつましく、数珠を爪ぐっていた禅勝が、
「なかなかおゆかしい」とつぶやいて、
「蓮生どのは、あのように謙虚には仰せられるが、わたくしが、法然上人の教義というものを初めて存じ上げたのは、まったく、蓮生どののお手引でした。永年の間、天台の古学にも救われず、秋葉の蓮華寺に、ただ老い朽ちる私であった所を、そのころ、一筋に浄土門へ入って、名も恋西と申されていた熊谷入道どのにふとお目にかかり、吉水にかかる上人のおわすと