Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
二
彼らの眼には、位階が僧の最大な目標であった。さもなければ勢力を持つかである。そして常に、武家や権門と対峙することを忘れない。
たれが奏聞したのか、範宴は、それにもこれにも、無関心のように見える。どんな毀誉褒貶もかれの顔いろには無価値なものにみえた。ただ、さしもの衆口も近ごろは範宴の修行を認めないではいられなくなったことである。一つの事がおこると、それについて一時はなんのかの蝉のように騒ぎたてても、結局は黙ってしまう。心の底では十分にもう範宴の存在が偉なるものに見えてきて、威怖をすら感ずるのであるが、小人の常として、それを真っ直にいうことができないで、彼らは彼ら自身の嫉視と焦躁でなやんでいるといったかたちなのである。
翌年秋、範宴は、山の西塔に一切経蔵を建立した。
(他を見ずに、諸子も、学ばずや)と無言に大衆へ示すように。
無言といえば、彼はまた、黙々として余暇に刀をとって彫った弥陀像と、普賢像の二体とを、彫りあげると、それを、無動寺に住んでいた自身のかたみとして残して、間もなく、東山の聖光院へと身を移した。
東山へ移ってからも、彼の不断の行願は決してやまない。