Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
二
「まだ支度か。客人もお見えになっているのに」と、つぶやいた。
「お伝えして参りましょう」侍臣の一人が立って行った。花明りの廊下の彼方へその姿が朧になってゆく。廊には、燈の入った釣龕燈が幾つとなく連なっていて、その奥まった一室に、姫は、帳を深く垂れて、化粧をしていた。
湯殿から上がったばかりの黒髪はまだ濡れていた。童女たちは、柳裏の五つ衣を着た彼女のうしろに侍っていいつけられる用事を待っていた。侍女の万野は、姫の黒髪の根に伽羅の香をきこめたり、一すじの乱れ髪も見のがさないように櫛をもって梳いたりしていた。
やがて、姫は鏡を擱いた。そこへ廊下からの声が、
「お姫様。叔父君にも、お客人にも、お待ちかねでございまする」万野がすぐ、
「はい、もううかがいます」と答えた。
窓から花明りの風がさやさやと流れこんで姫の黒髪を乾かした。
「お姫様、それでは」促すと、玉日は、静かに立って童女や万野と連れだって自分の部屋を出た。そして、客殿の輝かしい明りが池殿の泉に映って見えてくると、玉日は、立ちどまってしまった。
万野が振り向いて、
「お姫さま。どう遊ばしたのですか」姫は、欄の柱へ顔をかくして、