Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
八
会う日を、楽しんでいたのでございます。決して、萱乃がいうような浮いた話ではありません」吶々ということばには真実があって、むしろ、妹思いな兄と、兄思いな妹とが、髣髴として、眼を閉じて聞いている人々の瞼に迫ってくるほどなのである。
「すみませんッ……」突然、泣き伏したのは萱乃であった。身悶えをして咽びつづけた。
八
悔いと慚愧に、うちたたかれて萱乃は、
「――何もかも、私の嫉妬からでした。……すみません、国助さんにも、お父さんにも」くりかえすばかりだった。
嫉妬は、女を炎にするが、その迷いから出ると、女は、不愍なほど、真実な姿にかえって、浄化される。性善坊は、箭四郎に、
「おぬしは、娘御のこれほど慕っている国助が、気に喰わぬのか」とたずねた。
「いや、気に喰わんというわけじゃないが、世間でとかくよういわぬから、娘の行く末を託するに足らぬ男と思うていたまでじゃ」
「その誤解も、今は、解けたであろうが」
「うむ……」
「解けたついでに、心まで打ち溶けてみる気はないか。――親がゆるして、添わせてやるのじゃ」
「わしにも、落度があった。国助の心ばえも、今夜はよう分ったゆえ、男女の望みにまかせましょう。