Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

五

人の声か、仏の声か。

平次郎の耳の垢の隙間から諄々と入ってくる上人のことばは、皆平次郎にとって救いであり慰めであり、そして温かかった。

「――おもと、ふるえているの。そうか、おそらくはなんぞ勘ちがいしてござるのじゃろう、それでは、その恐怖から先に取り除けてあげよう」親鸞は、諭して聞かせた。

「今朝方じゃった――まだ夜の明けたばかりのころ、この御堂の角に、不愍や、一人の女房が悶絶している。誰ぞやと手当してやれば、それはおもとの内儀――このお吉どのだった。お吉さんは、よく稲田のわしの所へも信心に見えられたが、良人の心に逆ろうてはと、ふっつり、足を止めていたのじゃ。わしがその折、御名号を書いて与えたが、見ると、今朝気を失うている折も、確乎と、それをふところに抱いていた。――やがて、弟子衆の介抱で、われに回ると、さめざめ泣いてばかりおる。で――きょうのお式の前にと、別室へよび、仔細をつぶさに話してもらいました。平次郎どの、わしが証を立ててもよい、お吉さんは、おもとの疑うているようなそんな女子では決してない。世にもめずらしい仏性の女子じゃ、許してあげてくだされ、そして、愛しんでおやりなされよ」