Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
二
そして鹿ヶ谷の廃寺を興したのも、この社会に、一燈でも多く念仏の火をかかげたいと願う二人の真摯な若者の情熱から出た仕事にほかならないのであった。
二
布教の前線に立つ人々は、いつも、実社会や反対派の法敵に素面で触れているだけに、
「叡山が何だ」
「奈良、高雄、みな旧教の蒙をかぶって、象牙の塔に籠っている過去の人間どもばかりではないか」
住蓮も、安楽も、気がつよかった。迫害があればあるほど、むしろ、強くなり得るのだった。
従って、民衆は、飽くまで対象としているが、旧教の反対などは、てんで眼中にないといっていい。
「社会は、うごいているのだ。百年でも、千年でも、黙っていれば、どこまでも眠っている人間どもに、この生きている実社会に、何の発言権があるか」と、一方がいえば、
「そうだとも、おれたちこそ、今の民衆の唯一な希望の対象にあるのだ。あんなものは、無視して、俺たちはただ、新しい民衆の希望の地を開拓してゆけばいい」と一方も、眉を昂げた。
そういう気概の二人だった。それに寄ってくる民衆が、彼らの行と智に心服して、慕えば慕うほど若い開拓者は、
「この事実を見ろ」という気持で、精進に励んだ。