Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

六

「何とか、お考え直し下さいませぬか、大祖法然様を失って、悲嘆にくれている念仏宗の方々が、今また、あなた様も、都を見限ってお帰洛にならぬと聞いたら、もう大谷の法燈は、真ッ暗なものになり終ってしまうでしょう。――どうぞお師法然上人のご遺志を、ふたたび都において、赫々と弘通あそばすというご勇気をもって、これより東海道をお上りくださいますように、吉水一門の遺弟を代表いたしまして、私からもおねがい申し上げまする」

「いや、それは、親鸞の任ではありませぬ、都において、そういうご遺志をついで賜わるお弟子は他に幾人もおります。――親鸞は、むしろ、これから、文化に恵まれない辺土の田舎人のあいだに交じって、土と共に生きもし、自分の心も、もっと養いたいと思います。そのほうが、愚禿には性が合ってもおるし……」と、ことばはおだやかであるが、信念はひるがえしそうもないのであった。

やむなく、明智房はまた、そこから親鸞のことばを伝えるために、京都へ引っ返してゆくほかなかった。

師弟五人の旅は、にわかに、その日から的を失ってしまった。ひょうひょうと風にまかせて流浪をつづける親鸞の心らしいのである。