Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
霧の扉
一
白い小糠星は有明けに近い空をいちめんに占めていた。
「ゆるせ、おまえにも苦労ばかりかける……」
詫びないでいられないものが、範宴の胸を突きあげてくる。まだ僧門に入らない幼少のころから起居を共にしてきた性善坊には、骨肉以上な恩愛をさえ抱いているのにその性善坊に対しては、省みてみると、ほとんど、安心というものを与えた遑がなかった。彼はなにか、自分のこういう不羈な性格の人間に常識的な支えをしてくれるために生れてきたような男に思われる、自分のために彼を犠牲にしてきたことが実に多かったことを範宴はしみじみと今ここで感じる。
「しかし決して、わしはそれを無駄にはしないぞ」掌を合せていう心持になるのであった。――同時に、青蓮院の僧正に対しても、そこにいる弟の尋有にも、また、世を遁れて竹林の奥深くに一切を断っている養父の観真に対しても、ひとしく心からな謝罪の念が湧いてこずにはいない。
「後ではさだめし、不浄者とお思いになりましょうが、範宴はもいちど自分を鍛ち直して参ります。決して、敗れて遁れるのではありません、世評を怖れて隠れるのでもございません、また、罪の発覚を知って姿を消す次第でもないのです、ただ、この一身一命を奉じて、もいちど大蔵の闇へ閉じこもって、御仏の膝下へ確乎とすがりつきたいのです、おゆるしください、しばらくのあいだ