Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
七
「かわいそうに夜露に冷えてはいけない、俺の膝に、女の頭をのせろ」と、四郎は堤の蔭に腰をすえた。
七
「どこかへ、体をぶつけやしまいな」
自分の膝に、姫の顔をのせて、琅のように透きとおっているその面と、呼吸をしていない紅梅のような唇元を見て、四郎はいった。
「手荒なことはしませんぜ」手下どもは、首をあつめて、その顔を見入った。
そして、仮死したままうごかない黛と、五つ衣につつまれた高貴さとに、女性美の極致を見たように茫然と打たれながら、
「ウーム……なるほどすごい」
「気だかい」
「上品だ、やはり、氏のよい女には、べつなものがあるなあ」四郎は、悦に入って、
「どうだ、俺の眼は」姫の額にかかっている黒髪のみだれをまさぐりながら、
「そこらの田に、水があるだろう、何か見つけて、掬ってこい」
「淀から舟に乗せてしまうまで、このまま、気を失っているままにしておいたほうがよかアありませんか、なまはんか、水をくれて、気がつくとまたヒイヒイとさわぎますぜ」
「しかし、淀まではだいぶある、その間に、これきりになってしまっちゃあ玉なしだ、いちど、泣かせてみたい、心配だからとにかく水をやってみろ」