Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
といった。心寂は、
(ここぞ、わが菩提林)と、鳥の音に心を澄まし、三昧に入っていたが、やがて、三年四年となるうちに、同門の人々はどうしたろうかとか、上人はご無事でおられるだろうかと、やたらに人間のことばかり考えられてきて、朝夕長者の住居から食べ物を運んでくれる小さい子供にまで話しかけてみたくなったり、雨ふるにつけ、風ふくにつけ、心は、かえって、世間にばかり囚われてしまって、まったく最初考えてきたような雑念なき俗縁なき清澄な菩提は求められなくなってしまった。
あわてて四年目に草鞋をはいてふたたび都の上人のもとへ帰ってきて、面目なげにその由をいうと、上人は、
(よい旅をなされた。学問があっても、智者でも、道心のない者には、その迷いは起らない。菩提へ一足近づかれたのじゃから)
叱られるかと思いのほか、上人は随喜されたというのである。
「いや、そんな昔ばなしをなされては、面目ない」と、心寂は、友の話をうち消して笑った。
三
「念阿どの」と、こんどは心寂から攻めた。
「他人のことばかり仰せられずに、ちと、あなたのことも、話していただきたいものじゃが」
「いや、わしにはなんの話もない。