Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
釈了智。それは四郎高綱がこの朝、親鸞から与えられた再生の名であった。
兄の盛綱は、そのまえに、光実という名を授けられていた。――光実と了智と――ふたりの名だたる源氏の武将が、今では、よそ目にもうらやましい睦まじさで、親鸞のもとに、法悦の日を送っているのを見ると、この越後や隣国の人々は、さらに親鸞に帰依の心を厚くした。
そうして、小丸山の庵室は、一夕の法話でもあると、真冬の大雪を冒しても、聴聞に寄ってくる人々が、目立って数を増してきた。――万丈の白雪の下から、蕗の芽のように、念仏の声は萌えていた。
春は南へ
一
雪に明け、雪に暮るる日ばかりがつづいた。灰色の空には、いつ仰いでも、白いものが霏々と舞っていた。
小丸山の庵室は、万丈の雪の底に丸く埋まっていて、わずかに朝夕炊煙が立つので、そこに人が住んでいることが分る――
しかし。北国特有の月が、ふと、吹雪の空に冴える夜など、ふと、そこから朗々と、無量寿経の声が聞えることがある。
親鸞が起っているのだ。弟子たちも、それに和して、寒行をしているのだった。
建暦元年の十一月――ある日の昼間であった。めずらしく、雪がやんで、青い空が見えていた。