Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
三
「あはははは」
「はははは」
「さすがに、お上人様は、やはり都人でござらっしゃる」と、並んでいる百姓たちは、皆田植笠の下から笑った。
「そのような長い文句を仰っしゃって、一念しては、一植なさってござらっしゃるゆえ、なるほど、それでは田植がおそいはずじゃ――。百姓どもが、そのようなことをしていた日には、飯になりませぬわい」
「いやいや、皆の衆、それは聞きちがえじゃ。――親鸞とても、一つまみの苗を植えるたびに、胸のうちで、そういうのじゃござらぬ、今申したのは、田の中へ足を入れる時に、心で念じ申すので、苗を植える手を動かすには、もっと短いことばでよいのじゃ」
「もっと短いことばというと、どんなことを念じまするか」
「それ、晩に、わしがいつも話しておるではないか。なむあみだぶつ。――ただそれだけ」
「なむあみだぶつと申せば、今、お上人様の仰っしゃったような長い文句を念じる代りになりまするか」
「なりますとも、なむあみだぶつの六音のうちには、もっと宏大無辺な感謝と真心と希望とがこもっておりますのじゃ」
「では易いことじゃ、わしらも、苗を植えながら申しまする」人々は、笠をそろえて、親鸞のいわゆる一念一植を行念した。