Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
男は前へのめって転んだ。得たりと、介はのしかかって、拳固で、ぽかぽかと撲りつけた。
初めの勢いは、どこへやら、菰僧ていの男は、両手で顔をおおって、痛いとも叫ばなかった。介は、腹が癒えないように、なおも、打って打って、打ちすえた。
すると、築地のそばから走って来た十八公麿が、それを見ると、わっと大声で泣いた。滅多に、泣いたことなどない十八公麿が、しかも、異様な感情をあらわして泣いたので、介は、びっくりした。
「和子様、こいつは、野盗か、人買いか、悪党です。なぜお泣きなさるのです」
十八公麿は、そういって、肩で息をしている介を、うらめしげに見ていった。
「その人を、わしは覚えている、悪党ではない」
「えっ、和子様の知っている人ですって」
「館のお厩に、縛られていたことがある……。そうそう、もと成田兵衛の家来であった庄司七郎というのじゃ」
「げっ」介は意外な顔をして、
「あの寿童丸に付いていた成田兵衛の家人、庄司七郎が、その男ですか」振りかえって、見直すと、菰僧は両手で顔をかくしたまま、不意に起って、恥かしそうに逃げてしまった。
八
十八公麿の手をひいて、館の坪の内へ入ると、養父の範綱も、吉光の前も、