Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
すると、浮浪たちも、にわかに丁寧になって、
「吉光御前様のところへ行かっしゃるなら、誰か、案内してあげやい」
「おらが行こう」竹の棒を持った河童みたいな小僧が、吉次の側へ寄ってきて、
「旅人、案内しよう」
「すまないな」
「なあに、吉光御前様には、おらたち、どれほど救われているかしれないのだ。あのお館は、そういっちゃ悪いが、落魄れ藤家の、貧乏公卿で、ご全盛の平家とちがい、築地の崩れも修築えぬくらいだが、それでいて、俺たちが、お台所へ物乞いに行っても、嫌な顔をなされたことはない……」
一人がいうと、女のお菰も、
「冬が来れば、寒かろうとて、わしらばかりでなく、東寺や、八坂の床下に棲む子らにまで、古いお着物は恵んで下さるしの」口をそろえて、その他の浮浪たちもいうのであった。
「化粧に浮身を窶すおしゃれ女や、身の安楽ばかり考えている慾ばり女は、お館という厳めしい築地の中にうんといるが、あんなやさしい女性が、今の世のどこにいるかよ。――あのお方こそ、ほんとうの、観世音菩薩というものだろう」
「そういえば、如意輪観世音がご信仰で、月ごとに、ご参詣に見えておいでだが、この春ごろからお姿を見たことがない。