Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

走り出そうとするので、

「あっ、若様っ、どこへ――」と、孤雲は彼が歓びのあまりに気でも狂ったのではないかと驚いて抱きとめた。

「離せ」

「どこへおいでになるのです。若様の行く所へなら、どこへまでも七郎とてもお供をいたす覚悟でございます」

「山を去る前に、範宴の細首を引ン捻ってくれるのだ」

「滅相もない。範宴さまと、性善坊どのとは、この身に恩こそあれ、お恨み申す筋はありません」

「いや、俺は、嫌いだ」

「嫌いだからというて、人の生命をとるなどという貴方様のお心は、鬼か、悪魔です」

「貴様までが、俺を、悪魔だというか。俺は、その悪魔になって、範宴とも、闘ってやるし、この山とも、社会とも、俺は俺の力のかぎり、争ってやるのだ」

「ええ、貴方様はっ」満身の力で、狂う彼をひきもどして、道へ捻じふせた。そして、

「まだ、そのねじけたお心が、直におなり遊ばさぬかっ。お父上のご死去を、ご存じないのですか。家名を何となされますか。ここな、親不孝者っ」と主人の子であることも忘れて、胸ぐらを締めつけた。

「あっ、くるしい。こらっ七郎、貴様は俺を撲りに来たのか」

「打ちます、撲ります。亡きあなた様のお父上に代って、打たせていただきます」