Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
怪盗
一
怪盗
一
食物だの、衣服だの、また心づいた薬などの手に入るたびに、性善坊は、範宴の旨をうけて、町の木賃へ運んで行った。
「きょうは、たいへんお元気でございました。あのご容子ならば、もう明日あたりは、お床を上げられましょう」きょうも、町から戻ってきた性善坊が、彼の部屋へ来て告げた。
範宴の眉は、幾分か、明るくなって、
「――そうか。それではまず、弟の病気のほうは、一安心だが……」
「後が、もう一苦労でございますな」
「あの女子との問題はどうしたものか。……もう養父上から、誰か迎えの者が来るころだが」
「観真様にも、さだめし、御心痛でございましょうに」
「それをいうてくれるな、わしたち兄弟は、生みの母君もともに、今の養父にひきとられて、乱世の中を、また貧困の中を、どれほど、ご苦労ばかりおかけ申してきたことか。……思うても胸がいとうなる」
「ぜひないことでございまする……」
「やや世の中がしずまって、養父も、頭を落し、せめて老後の月日をわずらいなく自適していらっしゃると思えばまたもこうしたことが起きてくる。……朝麿の罪ばかりは責められぬ、この範宴とても、いつ、養父にご安心をおさせ申したか。