Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate

Aozora Bunko

「地獄というのは、今のてめえの身の上だ。いい加減な戯言ばかりいって、愚民をだましてきた罪で、坊主はみんな、地獄に落ちるものと相場がきまっているらしい」悪口雑言を吐いて、

「お頭、行きましょうか」と、天城四郎をうながした。四郎は、梢の手をひいて、

「俺は、この女と一緒に、しばらく、都の方へ行き、半年ほど町屋住いをするつもりだ。てめえたちは、勝手に、どこへでも散らかるがいい」と、いま、性善坊のふところから奪った金に、自分の持ち合せの金を、手下たちに分配して、すたすたと、先に立ち去ってしまった。

もう反抗する力を失ってしまったのか、梢は、四郎の小脇に、片方の腕をかかえ込まれたまま、彼の赴く方へ、羊のように、従いてゆくのだった。

「あばよ」賊の乾分たちは、そういって、性善坊や朝麿の口惜しげな顔を、揶揄しながら、夜鴉のように、おのおの、思い思いの方角へ、散り失せてしまった。

範宴は、木の幹に、縛られたまま、耳に声をきかず、口に怒りを出さず、胸にはただ仏陀の御名だけをとなえて、じっと、眼をつむっていた。

夜半の霜がまっ白に野へ下りて月が一つ、さむ風の空に吹き研がれていた。