Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
「わしの家は、この丘のすぐ下じゃ。火でも焚いて、粥でも進ぜるほどに、一伴にござれ」と、いいだした。
馬を曳いている馬子はまた、
「駄賃はいらぬほどに、そこまで乗って行かっしゃれ」と、朝麿へすすめて歩きだした。
「路銀を奪られなすったろう。これはすくないが」と、金をつつんで喜捨する人々もある。
天城四郎のことばを聞けば、この社会ほど恐ろしい仮面につつまれているものはないと思えるし、こうして、うるわしい人情の人々にあえば、この世ほど温かい人情の浄土はないと思われもする。
三名は、麓の農家で、充分に体をあたため、飢えをしのぎ、あつく礼をのべて、やがて昨日とかわらぬ冬の日の温かい街道へ立ち出でた。
河内ざかいの竜田街道の岐れまで来ると、範宴は、足をとめて、
「性善坊、わしは、少し思う仔細があって、これから磯長の里へまわりたいと思うが……」
「ほ、石川郷の叡福寺のある? ……」
「そうじゃ、聖徳太子と、そのおん母君、お妃、三尊の御墳がある太子廟へ詣でて、七日ほど、参籠いたしたい」
「さようでございますか。よい思い立ちとぞんじますが、朝麿様もおつれ遊ばしますか」
「いやいや、ちと、思念いたしたいこともあるゆえ、この身ひとりがこのましい。