Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
若い太子は、日本文化の大祖であると共に、仏教興隆の祖でもあった。日本の仏法というものは、青年にして大智大徳の太子の手によって、初めて、皇国日本の民心に、
(汝らの心の光たれ)と点された聖業であった。
かつては、弘法大師も、この御廟に百日の参籠をして、凡愚の闇に光を求めたといいつたえられている。
凡愚のなやみ、妄闇のまよい、それは、誰でも通ってこなければならない道であろう。弘法大師ですらそうであった。いわんや、自分のごときをや。
範宴は、この生命力のあらんかぎりは――と祈念した。叡山で学んだところの仏学と世間の実相と自身という一個の人間と、すべてが、疑惑であり、渾然と一になりきれない矛盾に対して、解決の光をみたいと念願するのであった。
しかし、およそ人間の体力に限りがあると共に、精神力というものにも、限度があるのであろう。夜がふけて、深々と、大気の冷澄がすべて刃のように冴えてくると範宴は、ふたたび、ぱたっと、昏倒してしまった。
すると、誰か、
「範宴御房――」初めは遠くの方で呼ぶように思えていたが、
「範宴どの。少納言どの」いくたびとなく、耳のそばでくりかえされているうちに、はっとわれに回った。