Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
「吉水のあたりに、このごろ、熱心な念仏行者が出て、雨の日も、風の日も、説法しているという噂は聞きましたが」
「道のついでじゃ、廻ってみようか」
「さよう――」たいして、心をひかれるのでもなかったが、二人は、粟田口の僧正が、それほど、称える僧とあれば、どんな法師か、姿だけでも、見ておいてもいいというくらいな気持で、立ち寄った。
歌の中山や、清水の丘や、花頂山の峰々に抱かれて、そこは、京の町を見下ろした静かな盆地になっていた。
「お……なるほど……たいへんな人群れだ」吉水の近くへ来ると、祇園林や五条の坂や、また、四方の道を遠しとも思わないで、ぞろぞろと、集まってくる往来に、二人は、顔を見あわせた。
仕事の隙間に駈けてきたような百姓や、木挽や、赤子の手を引ッぱった婢さんや、頭へ荷を乗せている物売りや旅人。――またやや反感を眼にもって紛れこんでいる他宗の法師とか、被衣で顔をかくしている武家の娘とか、下婢とか、侍とか、雑多な階級が、一色になって、そこの小さい三間ばかりの禅室へ、ひしひしと、集まって行くのだった。
「……何という勢いだろう」宗業も、範綱も、唖然として、このすさまじい人間の群れに衝たれていた。