Classici giapponesi con furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Leggi 親鸞 (しんらん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 566.138 caratteri · 1127 schermate
聞いて、一途に都へ上ってきたのでございました。もし入道が熊谷の帰途に、私の寺にお立ち寄りくださらなかったら、あるいは、私は生涯ここで有縁のよろこびを皆さまと共に味わうことができなかったのではないかといつも思うことでござります」と、感謝していった。
綽空は、黙然と、人々の話を聞いていたが、ことに、熊谷蓮生と禅勝の話には、心をひかれて、
(自分にも、もしあの朝、安居院の法印と四条の橋で会わなかったら……)と今さらに、その時の機縁に対して、掌を合わせずにいられない気がする。奥で、咳声がきこえた。
「お目ざめか」上人の気配は、室を距てていても、すぐ弟子僧たちの胸にうつった。この寒気に、この間うちから喉を傷められているふうなのである。
「お寝みを障たげてはならぬ」
「お煎薬をわかそうか」思い思いに、人々は、炉のそばから冷たい室へちらかって行った。
屋根の下
一
年を越えて間もない正月の半ばだった。
白い驟雨が、煙のようにふきかけて暮れた宵からである。刻々と夜半にかけて、暴風雨はひどくなってきた。眠りについた人たちが、
「雨がもる」と起き出して騒ぎたてた。
綽空は、紙燭をつけて、室の外へ顔を出したが、すぐ消されてしまった。